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今日は遅番だが、11時過ぎには出社。
昨日は予報通りの雨にたたられたけれど、今日は良い天気だ。

出社して倉庫に向かうと、レッドブルの空き缶が。Kさんに違いない。Kさんくらいレッドブルが好きな人に初めて出会った。
別にいつも疲れているというわけではなく、純粋に味が好きなんだそうだ。
今朝、ここでKさんが大好きなレッドブルを飲んでいたかと思うと、あたたかい気持ちになる。


Kさんの痕跡

お昼に買い出しに出かけると、大津通久屋大通で高校生のデモに遭遇。
「教育に平等を!中学校の無償化を!僕たちは学校が大好きだ!高校生は無力じゃない!」、等々のシュプレヒコール
若さと笑顔と元気に溢れる爽やかなデモだった。
前を歩いていた子連れのカップル。
妻らしき女性が夫らしき男性に「ああいうことして何か意味あるの?」と怪訝そう顔をして夫に尋ねていた。
夫が何と答えるのか気になったけれど、人ごみにかき消されてしまった。

24時前に帰社。
夜は自宅近くの「麒麟楼」で豚肉と卵と野菜炒め。
仕事が一区切りしたことをしめやかに祝う。

遠くからでもよく目立つ「麒麟楼」のネオンが見えてくると、家に帰ってきたなとホッとする。
麒麟楼」は早くも名古屋暮らしの象徴的な価値を帯び始めている。
そのことを思う時、頭をよぎるのははポール・オースターの「ムーンパレス」である。

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「しかも、僕の部屋から見えるその風景全体が、一つのネオンサインによって埋めつくされていたのだ。ピンクとブルーの文字が煌煌と燃えて、MOON PALACEという言葉を書きだしていた。それが通りに面した中華料理店の看板であることはすぐにわかった。けれでども、その言葉があまりに唐突に襲ってきたせいで、僕にとってはいっさいの現実的な意味も関係も吹き飛んでしまった。それらは魔法の言葉だった。闇のなかにぽっかりと、空それ自体からのメッセージとして浮かんでいた。ムーン・パレス。その字が目に入ったとたんの、理屈を超えた一瞬のうちに、僕にのしかかっていた恐怖感がすうっと離れていった。いままで味わったことのない、突然の、絶対的な経験だった。がらんとした陰気臭い部屋が、いまや霊的なるものの住む場となった。不可思議な前兆と、神秘的で予測不能の出
来事が交叉する地点となった。僕はなおもムーン・パレスの看板に見とれていた。そして徐々に理解した。僕は正しい場所に来たのだ、と。この小さなアパートこそ僕が住むべき場なのだ。」/『ムーン・パレス』

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ふとした風景に予兆を見い出すことによって、新しい場所に住むことの不安が期待に変わる瞬間が確かにある。
最初予兆だったものが、当たり前の風景になってゆくにつれて、人は場所を住みこなしていくんじゃないだろうか

名古屋パルコに期間限定出店中の「SET」でピンを購入。
家に帰って早速ジャケットに着けてみる。良い感じ。
名古屋パルコには珍しいクリエーター系のショップ。
他にもクッションカバーやバッジなど気になるアイテムがあったので、また行こう。