『佐久間ダム』@ポレポレ東中野


以下、2007年8月のmixi日記より転載。

今回、過去の日記を読み進める中で一番驚いた記事。よくもまあこんな地味な映画をチョイスしたなあ。
愛着のある作品ではないけれど、当時の社会学的関心(のふり)の賜物として転載しておきます。

※本文中の「日本映画史上初のカラーフィルム」は「日本記録映画史上初のカラーフィルム」の間違いです。

ウィキペディアによると
映画『佐久間ダム』は「観客動員数が第一部300万人、第二部250万人、第三部25万人と三部作合計で575万人を動員する大ヒットを記録」、
一方で、「ダム建設中における労働災害が原因で96名の労務者が殉職している。」とのこと。

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今日ちっちゃい子が歌ってた。

「そ〜うだったらそうだよな〜♪」

って。
で、母親に

「そ〜うだったらいいのにな〜♪」

でしょ。って直されてた。

オリジナルの歌詞と比べると随分物分かりのいい歌詞になってるな、と思うとややウケでした。

 名画座で「佐久間ダム」っていうダム映画を見た。なんと日本映画史上初のカラーフィルム!トーンが古い怪獣映画と似ていて面白かった。発破シーンは迫力あるし、ブルドーザーやシャベルカーもぎこちない動きの着ぐるみ怪獣を連想させるし。
 上映後のトークショーで、監督の息子さんが「ドキュメンタリーには反政治的・反社会的なスタンスの者だけでなく、今回のような産業映画やPR映画のようなものもある。物事を『記録する』という幅ひろい意味でドキュメンタリーを捉えて欲しい」というようなことを言っていた。半分位は納得して、半分は不満かな。今はともかく当時は、記録して上映して解釈されて作品でしょ。今回の作品が上映された1950年代当時のメディアの影響力を考えれば記録する作業だけを作品から切り取ることは出来ないんじゃないかな、と(つまりは多分にプロパガンダなんじゃないの、と)。でも、実は出来ちゃうかもしれなくて、その辺がもっと聞きたかったな。

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